ストレス社会といわれている近年、うつ病患者の数はじつに20人に1人ともいわれているそうです。
そして、生活習慣病ともいわれる認知症患者の数も、うなぎのぼりに増え続けており、予備軍を含むとなんと800万人近くいるそうです。
そんな、決して他人事だといっていられない「うつ病」や「認知症」が、もしも玄米を食べることで予防や改善の効果が期待できるとしたら・・・とても嬉しいですよね!
そこで今回は、栄養面からアプローチする治療法をご紹介したいと思います。
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目次
うつ病はどんな病気?
まず始めに、うつ病になるとどのような症状が出るのか確認していきましょう。
●恐怖、不安、焦り、悲しみ、イライラ感などの感情が強い
●動悸(心臓が急にドキドキする)
●眠れない
●幻覚、幻聴
●思考が堂々めぐりになる
●何をするにもおっくうになる
●自分を責める etc.
このような症状が出ることにより、普段の生活をする気力がなくなります。そして、引きこもりがちになったり、さらには死について考えたりもする、とても危うさを持った病気なのです。
私もうつ病の経験があるのですが、コントロールのきかないマイナスの感情に巻き込まれている感じで、それはそれは大変でした・・・。
このように心理面の症状が目に付きやすいうつ病は、「心の風邪」と表現されることが多いのですが、実は脳内の栄養素が足りなくなっている状態ともいえるのです。
心を作る脳内伝達物質について
私たち人間の脳には、約20種類の神経伝達物質があります。その中でも特に、気分に関する脳内伝達物質というものがあり、それは以下のようになります。
<脳内伝達物質>
ギャバ...リラックス物質
ドーパミン...快楽とやる気の物質
ノルアドレナリン...快感とやる気の物質
エンドルフィン...著しい喜び物質
セロトニン...精神安定物質
メラトニン...同調物質引用:渡邊昌/監修(2015)『医師たちが認めた「玄米」の
エビデンス』P198 キラジェンヌ株式会社.
「意欲の低下」「睡眠障害」などの、様々なうつ病の症状が出るのは、これらの脳内アミンが減少しているからだそうです。
そのため、これらの脳内アミンを減らさないようにする・または増やしていくことが大切になります。
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うつ病と認知症の症状の類似点について
以下のチェックリストは、認知症の早期症状を調べるリスト(引用:『医師たちが認めた「玄米」のエビデンス』P205より)です。
ボケの危険度セルフチェック
-3つ程度該当すると専門医療へ-□この頃、物忘れがひどいと思う
□頻繁に置き忘れや探し物をする
□何かしようとしても、何をしようとしたのかすぐに忘れてしまう。
□億劫で、何事もやる気が起きない
□覚えていたはずの漢字がかけないことがよくある
□今日が何日だったか、よく忘れる
□家電製品やスイッチの操作にまごつくことが多い
□会話で、言葉がすらすらと出てこない
□新聞を読むことが以前より少なくなった浴風会病院 須貝祐一先生作成
このチェックリストに書かれている症状を読んだとき、私がうつ病だったときに出ていた症状と似ていることに気づきました。
私も簡単な漢字が書けなくなったり、会話のときに言葉が出てこない事がよくありました。
また、今日は何をしていたのか思い出せなかったり、約束事を忘れることもよくあったのです。
私はこのことから、うつ病の方の脳内状態と、認知症の方の脳内状態は同じような(似たような)状態なのではないだろうかと感じました。
と、いうことは・・・
認知症に効果的な栄養素を取ることで少なからずうつ病にも効果があるのではないだろうか。
また逆に、うつ病に効果的な栄養素を取ることで少なからず認知症にも効果があるのではないだろうか。
つまり、それぞれに関係がある栄養素をバランスよく取ることで、両方の病気の予防や改善に相乗効果があるのではないかと思いました。
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うつ病や認知症に効果のある玄米の栄養素について
うつ病は、気分に関する脳内アミンが減少している状態でしたが、それらの脳内アミンを作り出すためには、たくさんの栄養素が必要になります。
また、生活習慣病ともいわれる認知症にも、やはり健康には欠かせないたくさんの栄養素が必要になります。
そして、これら両方の症状に有効な栄養素を持つ食材こそが「玄米」なのです。
では「玄米」の栄養素は、うつ病や認知症にたいしてどのように有効なのでしょうか。
うつ病に有効な栄養素(食事)とは
うつ病に有効な栄養素は、次のようになります。
ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸)やビタミンD、アミノ酸(メチオニン、チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン)、ミネラル(亜鉛、鉄分)、脂肪酸(DHA、EPA)
引用:渡邊昌/監修(2015)『医師たちが認めた「玄米」の
エビデンス』P201 キラジェンヌ株式会社.
「玄米」は、これらのうつ病に有効な栄養素の中で、黄色のマーカーで記されている栄養素を豊富に含んでいます。
玄米がいかにうつ病に有効な食材であるかわかりますよね。
あとは、黄色のマーカー以外の栄養素を主菜や副菜、汁物で摂取できればいいのです。
主菜には、DHAやEPAが豊富な魚(マグロ、サバ、イワシ、サンマなど)や、鉄分・亜鉛・ビタミンB12が豊富な牛肉、ビタミンB1が豊富な豚肉、アミノ酸がバランスよく含まれている豆腐(大豆製品)をとる。
副菜には、ビタミンやミネラルを補給するために、きのこ類や、海藻、野菜、イモ類をとる。(野菜炒め、サラダ、煮物など)
汁物は「食べる味噌汁」のように、葉野菜や根菜類、海藻、きのこ類などを入れて、さらにビタミンやミネラルを追加させる。
白米を使用する際は、雑穀を一緒に入れて炊くなどの工夫が必要になります。
また、うつ症状の緩和や睡眠の改善に有効な成分として知られているトリプトファンは、玄米以外にもチーズや牛乳などの乳製品や、肉、魚にも含まれていますので、積極的に取り入れるといいと思います。牛乳が苦手な方は、豆乳でも大丈夫だそうです。
認知症に有効な栄養素(食事)とは
認知症予防に有効な栄養素は、次のようになります。
ポリフェノール、 エピガロカテキン・ガレート、イチョウ葉エキス、オメガ3系多価不飽和脂肪酸、葉酸、ビタミンB6、B12、カルシウム、鉄、亜鉛など。(『認知症予防』山口晴保 参照)
「玄米」は、これらの認知症に有効な栄養素の中で、黄色いマーカーで記された栄養素が含まれています。
さらに玄米は、今注目されている栄養素「ファイトケミカル」も豊富に含まれているそうです。
認知症予防の対策としましては、やはり健康によい食生活(野菜を多く取り、低カロリーを心がける)を送ることが大切になります。そして、「玄米」を取り入れるということは、そんな健康的な食生活への近道となるのです。
以下は、認知症に有効な食事(食材)になりますのでご参考ください。
ゴマ、大豆、ワイン、ぶどうジュース、カシスジュース、ウコン、緑茶、魚、しそ油、エゴマ油、野菜、玄米(発芽玄米)、イチョウ葉エキスなど。(『認知症予防』山口晴保 参照)
うつ病と認知症の両方からアプローチした食事とは
先ほど、うつ病と認知症のそれぞれに関係がある栄養素をバランスよく取ることで、両方の症状の予防・改善に相乗効果をもたらすのではないかと述べました。
そのためにはもちろん「玄米」を食べることが大切です。そして、うつ病に有効な食事を取りながら、ゴマや緑茶、ワイン、ぶどうジュース、ウコン茶(春ウコン)などが摂取できるとなおいいですね。
そして、認知症予防のためにはできるだけカロリーを抑えた食事にしたいので、肉より魚を選ぶほうが良いのではないかと思います。
どちらの症状にも有効な、DHA、EPAを含む魚を積極的に取ると良いと思います。
こちらの「滋賀県産コシヒカリ」は、農薬・化学肥料・除草剤までも一切使用せずに作られていますので、安心して食べることが出来ます。
【玄米のまま・精白米・7分づき・5分づき・3分づき】の中から選べ、注文後に精米してくれるところや、一部地域を除き送料無料など、嬉しいポイントが盛りだくさんです。
29年産 新米 無農薬米 滋賀県産 コシヒカリ 5kg 無農薬栽培米 (白米精米(精米後約4.5kg))
食事療法をする際のポイント
「私たちが薬ではなく、食べ物の栄養成分で健康になろうとすると、まずは胃や腸が健康でなければ、せっかくの成分を吸収することができません。」(『医師たちが認めた「玄米」のエビデンス』P199参照)と、医学博士の芦刈伊世子さんは述べています。
このことから、普段から胃腸を整えること(発酵食品をとる、適度な運動、体を冷やさないなど)が必要になります。私は薬の副作用で便秘になりやすかったので、胃腸を整えることはとても必要だと感じています。
また、単体の食材の偏りや過剰摂取はかえって胃腸を壊したり、身体に負担がかかる可能性があります。そのため、全体をバランスよく取り入れることがポイントになります。
そして、うつ病や認知症の患者さんは、自分で食事を作る元気がないので、ご家族の方の支えが必要になります。作る方(ご家族の方)の健康にも役立つと思いますので、どうぞご協力ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私が今回の記事を書くにあたり参考にさせていただいた書籍があります。この本にはうつ病が食養で早く回復した事例や、認知症の症状改善が期待できるデータを示したものなどが記載されていますので、興味のある方は読まれてみるのもいいと思います。
うつ病患者は、食事が美味しいと感じなくなり、甘いものを食べることが増える傾向があるようです。また、認知症の症状には食事量の低下があります。
脳内の栄養素が足りないうえに、食事が偏りがちなうつ病や認知症患者の方たちには、薬だけでなく食事療法で栄養をつけることが大切だと思います。
私もこの食事療法を知っていたら、もっと早く回復できたのかも・・・なんて思ったのですが、今は再発防止のために玄米を食べて、健康的な食生活を続けていこうと思っています。
では、今回は以上になります。この記事に書いたことが少しでもお役にたてれば幸いです。
<参考文献> 渡邊昌/監修(2015) 『医師たちが認めた「玄米」の エビデンス』 キラジェンヌ株式会社. |