干支の漢字の由来や意味 なぜ動物の漢字が違う?読み方や覚え方もご紹介

2018年8月17日

干支って結構忘れやすいと思いませんか?

年賀状を書く時期になると「あれ?来年って何年だっけ?」となる方も多いはず。

順番もそうですが、特に干支は漢字が難しい(^_^;)

そこで今回は、なぜ干支にはあのような漢字が使われているのか

干支の漢字の由来や意味についてご紹介します。

また楽しんで漢字を覚える方法もご紹介していますので、ぜひ参考になさって下さい。

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干支の漢字の由来

干支の漢字の由来

人々は大昔、月の満ち欠けや星を見ることで、農作業の時期などの生活の判断をしていたそうです。

そして月日は流れ、紀元前4世紀頃の古代中国で

日付を記すために漢字を用いたとされるのが、「干支」の始まりと言われています。

 

干支は最初、十干(じっかん)という10種類の漢字のみで構成されていましたが、

その後、紀元前3世紀頃の中国で十二支(じゅうにし)が加わり

最大60種類の漢字の組み合わせによって

暦や時間、方位や角度などの様々な順序を表すことが出来るようになったと言われています。

 

その後、日本を始めとする漢字を使うアジアや一部ヨーロッパなどの国々に

干支は広まっていったそうです。

 

なので、干支の漢字が作られた由来は

「日付や時間などをもっと分かりやすく生活に取り入れる為に作られた」

ということになります。

 

干支をもう少し詳しく解説

「干支」は『かんし』または『えと』と読み、

「十干(じっかん)」の10個の漢字と

「十二支(じゅうにし)」の12個の漢字を組み合わせた物を「干支」と呼びます。

 

十干と十二支の組み合わせは次の60通りあります。


参照元URL:https://kf-planning.blogspot.com/2013/08/blog-post_1156.html

このように60年で一巡りして、また始めの干支に戻り、繰り返されていきます。

 

日本では、上記のような干支(十干・十二支)の漢字が使われている地名が数多くあるんですよ。

東京都 江東区 辰巳(たつみ)

大阪府 茨木市 丑寅(うしとら)

兵庫県 西宮市 甲子園(こうし)

など。

あの有名な甲子園球場も、干支の漢字だったのですね!

 

干支が一回りしたのが”還暦”

今でも60歳の還暦になると、赤いチャンチャンコを着てお祝いするご家庭もあるかと思います。

これは生まれた年の干支から60年生きて、一巡りして生まれた年の干支に戻ることから

暦が還る=還暦となり、新たな生へ生まれ直すという意味でお祝いするのです。

現在は医学の発達や生活環境などの影響により長寿傾向が進んでいますが、

昔は今より短命だったため

還暦のお祝いの行事はとても大切にされていたようです。

 

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干支の漢字と読み方

干支(十干と十二支)の漢字と読み方をご紹介します。

十干の漢字と読み方

「十干」は次の10種類になり、漢字や読み方はこのようになります。

・甲(こう)・乙(おつ)

・丙(へい)・丁(てい)

・戊(ぼ)・己(き)

・庚(こう)・辛(しん)

・壬(じん)・癸(き)

 

十二支の漢字と読み方

干支を『ね・うし・とら....』の動物の事だと思われている方が多いかと思いますが、

実は動物を指すこの『ね・うし・とら...』のことを「十二支」と言います。

十二支は次の12種類あって、読み方はこうなります。

十二支 訓読み 音読み
うし ちゅう
とら いん
ぼう
たつ しん
うま
ひつじ
さる しん
とり ゆう
いぬ じゅつ
がい

 

十二支の漢字と動物の漢字

十二支の12個の漢字には、それぞれに動物が当てはめられています。

・子(ね)→鼠(ネズミ)

・丑(うし)→牛(ウシ)

・寅(とら)→虎(トラ)

・卯(う)→兎(ウサギ)

・辰(たつ)→龍(リュウ)

・巳(み)→蛇(ヘビ)

・午(うま)→馬(ウマ)

・未(ひつじ)→羊(ヒツジ)

・申(さる)→猿(サル)

・酉(とり)→鶏(ニワトリ)

・戌(いぬ)→犬(イヌ)

・亥(い)→猪(イノシシ)

 

なぜ干支(十二支)の漢字は普段使う動物の漢字と違うの?

なぜ干支(十二支)の漢字は普段使う動物の漢字と違うの?

十二支に使われている漢字は、普段私たちが書く動物の漢字とは違います。

なぜ十二支には動物の漢字が使われていないのか不思議ですよね。

 

実は本来の十二支の役割は、古代中国の時代に作られた

十干と合わせて日付を記録するための「記号」でした。

そしてその後、中国が戦国時代になると

十二支は日にちだけでなく年・月・方位や角度といった順序を表す記号になりました。

そのため十二支は、本来は「子」には鼠(ねずみ)の意味はなく、「ね」という訓もありません。

他の十二支もそれは同じです。

 

動物がそれぞれの十二支と結びつくようになった理由は、

民衆にもっと干支に馴染んでもらいたいと考えた後漢の王允が、

親しみのある動物たちを十二支に当てはめて呼ぶようになったからという説や、

他にも諸説あります。

 

これらのことから、干支(十二支)の漢字が現在の動物の漢字と違う理由を考えると、

「もともと動物とは関係のない記号に、あとから動物を当てはめたから」ということになります。

 

そのため日本以外の干支のある海外では、「丑」が牛ではなく水牛だったり

「卯」がウサギではなく猫だったりするわけです。

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干支(十二支)の漢字の本来の意味

干支(十二支)の漢字の本来の意味

十二支は、もともとは農業をする際の暦として使われていました。

その為草木の成長の過程を表す意味を持ちます。

①「子」の文字に、「茲」を補い「孳」
→子孫を増やそうと種となって次の力を蓄えている状態

②「丑」の文字に、「糸」を補い「紐」
→種から発芽し地面に出る前に土を押しのけようと曲がっている状態

③「寅」の文字に、「水」を補い「演」
→芽が伸び始める状態

④「卯」の元字は、「茂」
→少し成長し枝や葉が茂った状態

⑤「辰」の文字に、「雨」を補い「震」
→繁茂し、枝や葉が大きく揺れる状態

⑥「巳」の元字も、「巳」
→すでに成長しきった状態

⑦「午」の文字に、「人」を補い「件」
→最盛期を終えて衰えを見せ始めたた状態

⑧「未」の文字に、「口」を補い「味」
→植物の実が滋味を持ち始めた状態

⑨「申」の元字は、「身」
→実が出来上がった状態

⑩「酉」の元字は、「老」
→実が熟しきった状態

⑪「戌」の文字に、「水」を補い「滅」
→枯れて土に帰る状態

⑫「亥」の文字に、「木」を補い「核」
→種に成長力を閉じ込めた状態

引用:十二支は植物!?(2) ~12の周期を成長過程で~

 

干支の十二支に込められた意味や象徴

干支の十二支に込められた意味や象徴

干支の「十二支」は、もともとは動物の漢字としては特に意味を持ちませんでしたが、

時代の流れの中で、動物に当てはめて意味を込めるようになりました。

ここでは十二支に込められた意味や象徴をご紹介します。

 

子(ね)

十二支の最初にあたることから「始まり」を。

さらに子供を沢山産むことから「子孫繁栄」を意味します。

 

丑(うし)

うしは昔から人間にとって大切な家畜でした。

農作業や食料運搬に必要な労働力として重宝されたことから、

「粘り強さと誠実」という意味合いがあります。

 

寅(とら)

見た目のかっこよさと俊敏さから「決断力と才知」という意味があります。

 

卯(う)

長いお耳は「情報」をよく聞く。

高く飛び上がることから「飛躍する」など。

また穏やかな様子から「温厚で従順」の意味もあります。

 

辰(たつ)

唯一の架空の生き物ですが、古代中国では「権力」の象徴です。

「出世」や「正義感と信用」の意味もあります。

 

巳(み)

脱皮を繰り返すため「再生」のシンボルや

「探究心と情熱」「生命力」の意味もあります。

 

午(うま)

大きな声を挙げて元気よく動き回る様子から、

子供がすくすくと健康に育つ姿を現しています。

また、「豊作」「健康」といった意味もあります。

 

未(ひつじ)

群れで生活をする様子から、

「家庭円満」や「家運の安泰」、「輝ける未来」などを意味しています。

 

申(さる)

山の神様の使いと信じられていたことから、

「好奇心」「知恵」「利口」といった意味があります。

 

酉(とり)

動きが俊敏なことから積極性。

また「とりこむ」という語呂合わせから「商売繁盛」を意味しています。

 

戌(いぬ)

人との付き合いが長く、社交的。

忠犬と言われるように、「忠実・忠誠」を意味します。

 

亥(い)

いのししの肉「通称(ぼたん)」は万病を防ぐと言われていることから

「無病息災」を意味しています。

 

干支の漢字の覚え方について

干支の漢字の覚え方について

「十二支の順番は覚えたから、漢字も覚えたい!」という方は多いかもしれませんね。

暗記を成功させるためには、「繰り返す」「楽しむ」「五感を刺激する」といった事が大切と言われています。

そこで、2通りの漢字の覚え方をご紹介しますのでぜひお試し下さい☆

 

コツコツ書いて覚える

ノートやチラシなどに、コツコツを書いて覚える事はシンプルですが確実な方法です。

更に、「ねー、うしー」と声に出しながら書くようにすると

耳からの記憶も手伝ってなお良いのでオススメです!

 

かるたで覚える

干支(十二支)のかるたを手作りして、遊びながら覚える方法をご紹介します。

用意するもの

・ご家庭にあるチラシや画用紙など

・マジックペン・ハサミ・ノリ

手順

①適当な大きさで切りそろえたチラシを裏表用に24枚作る

②表面用のチラシ12枚に、それぞれの十二支「子・丑・寅」の漢字を書く

③裏面用のチラシ12枚に、それぞれ十二支の順番と訓読み「ね・うし・とら」を書く

④表面の「子」と裏面の「ね」をノリで張り合わせる

ノリを乾かして完成!

遊び方

漢字が書いてある方の面を上にして並べ、

一人が「ね」と読み上げて相手が12枚の漢字の中から正解の「子」を選ぶ。

 

 

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ありがとうございました!

以上、「干支の漢字の由来や意味 なぜ動物の漢字が違う?読み方や覚え方もご紹介」についてでした☆

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